抜歯してそのままインプラントを埋入する、抜歯即時埋入って?|銀座6丁目のぶデジタル歯科

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抜歯してそのままインプラントを埋入する、抜歯即時埋入って?

投稿日:2026年7月1日

カテゴリ:スタッフブログ

「歯を抜いたら、すぐにインプラントを入れられると聞いたけれど本当?」

「治療期間を短くしたい」

「何度も麻酔をして手術を受けるのは…」

このようなお悩みをお持ちの方にぜひ検討いただきたい治療法が、「抜歯即時埋入(ばっしそくじまいにゅう)」というインプラント埋入テクニックです。

従来のインプラント治療では、抜歯後に歯ぐきや骨の治癒を数ヶ月待ってからインプラントを埋入する、いわゆる「待時埋入」を行うのが一般的でした。しかし近年では、条件が整っている場合に限り、抜歯と同じ日にインプラントを埋入する「抜歯即時埋入」という治療法が選択できるケースがあります。

今回は、抜歯即時埋入の特徴やメリット・デメリット、どのような方に向いている治療法なのかについてお話しようと思います。

抜歯即時埋入とは?

抜歯即時埋入とは、先述の通り歯を抜いた直後の穴(抜歯窩)を利用してインプラントを埋入する治療テクニックです。

一般的なインプラント治療(待時埋入)

 1. 抜歯
 2. 抜歯した穴が治るのを数か月間待つ
 3. 治癒した時点でCT撮影してインプラントの治療計画の立案と相談
 4. インプラント埋入手術
 5. インプラントと骨の結合を待つ
 6. 二次オペ(歯ぐきに埋まっているインプラントに歯ぐきを貫通させるジョイントを付ける手術)
 7. 二次オペの治癒を待ってからインプラントの人工歯のための型取り
 8. 人工歯の装着

という流れが一般的です。なお、骨の状態が良好なら「4.インプラント埋入手術」の段階で「6.二次オペ」を行うことが出来ますが、それでも来院回数や処置回数がそれなりになります。

 

抜歯即時埋入

 1. 抜歯と抜歯した穴の整形とインプラント埋入
 2. インプラントと骨の結合を待つ
 3. 二次オペ(歯ぐきに埋まっているインプラントに歯ぐきを貫通させるジョイントを付ける手術)
 4. 二次オペの治癒を待ってからインプラントの人工歯のための型取り
 5. 人工歯の装着

抜歯即時埋入において大抵の場合は「3.二次オペ」はほぼ無いので、実質4ステップになります。

近年はCT撮影やデジタルシミュレーション技術の進歩によって、より精密な治療計画が可能となっただけでなく、「短いインプラント」の出現により抜歯即時埋入を適応することができるケースがかなり広くなりました。そのため、積極的に選択するケースも増えています。

 

抜歯即時埋入のメリット・デメリット

抜歯即時埋入を行う上で得られるメリットもあれば、留意すべきデメリットもあります。

 

抜歯即時埋入のメリット

1. 治療期間を短縮できる

最大のメリットはすでに述べたように治療期間の短縮です。抜歯後の治癒期間をなくすことが出来るので、通常の治療方法と比較して数か月短縮できる場合があります。

早く噛めるようになりたい方や、見た目を早く回復したい方には大きなメリットとなります。

 

2. 手術回数を減らせる

比較した通り、通常の場合は抜歯とインプラント埋入が別の日に行われていましたが、抜歯即時埋入では同日に行うため外科的アプローチ回数を減らせます。

患者さんの手術そのものの身体的・精神的負担の軽減だけでなく、術後の不快感やダウンタイムの減少にもつながります。

 

3. 骨や歯ぐきの変化を抑えられる可能性がある

歯を抜くとその周囲の骨は徐々に吸収されていきます。特に前歯では骨や歯ぐきのボリュームが減少すると、見た目に大きな影響を及ぼすことがあります。GBR、ソケットプリザベーションなどで骨の吸収を抑えたりコントロールを行う追加処置はありますが、抜歯直後にインプラントを埋入してしまえば、そういった追加処置が必要なくなりますし、組織の変化を最小限に抑えることができてしまうのです。

前歯部では歯ぐきのラインや骨の形態が非常に重要です。

抜歯即時埋入によって組織をできるだけ保存する事ができるので、より自然な仕上がりを目指せる場合があります。

 

4. 低侵襲治療

インプラント治療の原則である低侵襲(=避けられる侵襲を避ける)治療になるので、治療後の予後をより良好に維持しやすくなる上、治療中の感染リスクを最小限に抑えることが出来ます。

 

抜歯即時埋入のデメリット

1. すべての症例に適応できるわけではない

抜歯即時埋入は高度な診断と技術と経験を必要とする治療法です。骨の量や質、炎症の状態だけでなく、必要とされる埋入位置に埋入できない状況などであれば出来ない(行わない)ことがあります。

「希望すれば誰もが受けられる治療」ではありません。

 

2. 高い精度が求められる

抜歯したばかりの部位は形態が複雑であり、インプラントを理想的な位置に埋入するには高度な技術が必要です。特に前歯では、わずかな位置の違いが見た目に大きく影響するので、事前の入念な診査診断はもちろん、適切な現場判断を求められることもあり、想定外の処置を追加で行わざるを得ないことも多々あります。

 

3. 行える歯科医院・歯科医師が限られている

先述のとおり、ある程度のインプラント埋入経験と知識と診断能力が求められる手法です。そのため、インプラント埋入を行っている歯科医院ならどこでも抜歯即時埋入を行えるというわけではありません。

 

4. 一回あたりのチェアタイムが比較的長くなる

デメリットといえるかは微妙ですが「抜歯とインプラント埋入」を同時に行うので、どうしても通常のインプラント埋入手術よりも処置時間(チェアタイム)が長くなります。

 

抜歯即時埋入が向いているケース

一般的には次のような条件が整っている場合に検討されます。

 ・ 重度の歯周病感染がなく、歯周病がコントロールされている
 ・ 全身状態が安定している、または全身疾患があっても良好にコントロールされている
 ・ 良好な口腔衛生状態が維持できる
 ・ 抜歯予定の歯の周囲にある程度の骨が残存している

これらの条件を総合的に判断したうえで適応が決定されます。

 

抜歯即時埋入が難しいケース

一方で以下のような条件が一つでもあると、不可能、または可能であっても埋入におけるリスクが上昇が懸念されます。

 ・重度の歯周病がある
 ・インプラント本体を維持出来ないほど骨が大きく失われている
 ・喫煙習慣がある
 ・全身疾患のコントロールが不十分
 ・ブラッシングによるセルフケアスキルが十全でない

といった場合は慎重な判断が必要です。場合によっては従来の治療法の方が安全で確実な結果を得られることもあります。とはいえ、これらには従来のインプラント埋入においてもリスクとなり得るものも含まれているので、改善・コントロール出来るものであれば実践すべきと考えます。

 

まとめ

抜歯即時埋入とは、その名の通り歯を抜いたその日にインプラントを埋入する治療法です。

治療期間の短縮や手術回数の減少、骨や歯ぐきの保存といった多くのメリットが期待できる一方で、高度な診査診断、治療計画の立案スキル技術が必要な治療でもあります。

そのため、すべての歯科医院・歯科医師が行えるわけではありません。また、患者さんすべてに確実に適応できるわけではなく、お口の状態や全身状態を総合的に評価したうえで提案することになります。

「できるだけ早く治療を終えたい」「前歯の見た目を重視したい」「抜歯後の負担を減らしたい」とお考えの方は、抜歯即時埋入という選択肢について歯科医院で相談してみてはいかがでしょうか。

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