矯正中にスポーツや楽器をするときの注意点とは?|銀座6丁目のぶデジタル歯科

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矯正中にスポーツや楽器をするときの注意点とは?

投稿日:2025年10月17日

カテゴリ:スタッフブログ

歯列矯正をしている間でも、学校や仕事、趣味などの日常生活は当然のことながら続きます。

特に体を動かす仕事をしていたり、楽器演奏といった口に何かしらを咥えることがある仕事や習慣がある方にとって、「矯正中でもスポーツや楽器はできるの?」「装置が当たって痛くないの?」という疑問は多いものです。

結論から言えば、矯正中でもほとんどのスポーツや楽器演奏は出来るが注意が必要です。

装置の種類や競技・楽器の特性によって、いくつかの注意点や工夫が必要になります。
今回は、「スポーツ」と「楽器演奏」に分けて、それぞれのポイントを詳しく解説します。


スポーツをするときの注意点

1. 接触のあるスポーツでは口腔内を守る工夫を

サッカー、バスケットボール、ラグビー、格闘技など、人とぶつかる可能性のあるスポーツでは、矯正など関係なく口腔内のケガのリスクが常にありえます。特にワイヤー矯正の場合、装置が脱落するリスクだけでなく、装置自体が唇や頬の内側に当たって切れたり擦れたり怪我することがあります。

こういった接触リスクのあるスポーツシーンでは、矯正治療中でも装着できる「矯正用マウスガード」が有効です。市販しているものもありますが、歯科医院で型を取って作成するものも用意されていますので、自分の装置に合ったタイプを選ぶようにしましょう。


2. マウスピース矯正ならマウスガードとの併用に注意

マウスピース矯正(インビザラインなど)を行っている場合は、試合や練習時に矯正用のマウスピースを外してマウスガードを装着するのが基本です。
矯正用マウスピースをつけたまま強い衝撃を受けると、ワイヤー矯正の場合よりは軽微ですが、装置の破損や歯への負担になる可能性があります。

また、練習後は速やかに矯正用マウスピースに戻し、装着時間を確保することも忘れずに。矯正治療中は「装着時間」が結果に直結するため、スポーツとの両立には装着時間の管理の徹底が欠かせません。


3. 運動による脱水・栄養バランスにも注意

スポーツ中は汗を多くかくことで、唾液の分泌量が減ったり、唾液自体の粘度が高くなりやすいです。そうなると、唾液の口内の自浄作用が低下するので、口腔内が乾きやすくなったりするだけでなく、虫歯のリスクや装置周囲の歯ぐきの炎症(歯肉炎など)を招きやすくなります。

また水分補給の際は、スポーツドリンクを頻繁に口にすることになると思います。昨今よく言及されることですが、マウスピースを装用している状態だと、糖分が歯とマウスピースの間に残留し、虫歯のリスクを大幅に高めますので注意が必要です。可能であればマウスピースを外しての飲用が理想ですが、水やお茶なども飲料に交えるなどして口の中に長時間糖分が残留しにくい状況を作る工夫をするようにしましょう。


4. スポーツによる歯ぎしり食いしばりにも注意

瞬発的な動きや力の入る競技(ウェイトトレーニング、野球、テニスなど)では、無意識の食いしばりが起こりやすく、矯正器具だけでなく歯に余計な負荷がかかることがあります。

また、矯正治療中は噛み合わせが不安定になっていることから、スポーツ競技中にかかる歯への負荷に不均衡が生じ、咬合痛や知覚過敏のような症状なども併発する可能性もあります。


楽器を演奏するときの注意点

1. 管楽器(特に金管)は口元の負担が大きい

トランペットやトロンボーンなどの金管楽器は、口の周りの筋肉を強く使うとされていて、楽器のピースが唇に直接圧をかけます。ワイヤー矯正をしていると、このブラケット部分が唇の内側に当たって痛みや口内炎を起こすことがあります。

その対策としては、

などの工夫が有効です。


2. 木管楽器は慣れる期間を設ければ対応できる場合がある

クラリネットやサックスなどの木管楽器は、唇の形を細かく調整して音を出すため、装置をつけた直後は「アンブシュア(口の形)」が変わり、音が出にくくなることがあります。しかし、多くの場合は1〜2週間程度で慣れることが多いので、焦らず徐々に練習量を戻していきましょう。

ただ、口の中に矯正器具があることは楽器の種類によらないので、矯正器具の脱離や破損、口の中のけがには注意が必要です。


3. マウスピース矯正の場合の注意

マウスピース矯正では装置が取り外しできるため、楽器を吹くときは一時的に外すことが可能です。
ただし、演奏後は必ず洗浄してから再装着するようにしましょう。演奏中の唾液や湿度がマウスピース内に残ると、細菌の繁殖や口臭の原因になります。


4. 矯正中は「無理をしない」ことが大切

矯正治療中の痛みや違和感は、適切な調整が行われていれば一時的なものとして発生します。特に装置を新しくつけた直後や調整後は、それらが強く現れます。
そのような慣れる途中の時期は大げさかもしれませんが、一時的に練習量を減らす・演奏方法を工夫するなど、身体の状態に合わせて練習量やスケジュールを調整することが重要です。


まとめ

原則、矯正中だからといってスポーツや楽器をあきらめる必要はありません。
大切なのは、矯正方法や各々の矯正装置に応じた正しい対策を知り、無理のない範囲で続けることです。

もちろん顎外固定装置(ヘッドギアなど)を用いる大掛かりな矯正治療など、例外は存在しますが、矯正中の生活は、ちょっとした工夫と理解で快適になります。

スポーツも音楽も楽しみながら、美しい歯並びや理想的な噛み合わせを手に入れる未来へ向けて前向きに取り組んでい​きましょう。

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